小5の教科書にあるんですかね。
なんとなく内容は覚えているのですが、ほぼほぼ忘れてしまってました。
どうやら娘の宿題で「注文の多い料理店」の初読の感想がでていたようです。
娘から文章を見せられて「どうかな?」といわれたのですが、しっくりきませんでした。
どこがしっくりこなかったのかを言語化し、僕も読んでみて僕なりの初読の感想を書いてみようと思います。
「注文の多い料理店」宮沢賢治著の初読の感想で良くない書き方
今回の宿題は初読の感想200字で書くこと。
初読とは初めて読んでみた感想ということでしょう。
娘が書いた「注文の多い料理店」の初読の感想を読んで、何がよくないのだろうと考えました。
感情を書いていない
一番最初に気になったのは、初読の感想なのに感想の肝である読み手の感情がなかったことですかね。
娘が最初に書いていたのは、「戸がしまってどんどん先に行くのに、お腹が空いて夢中になってしまったんだろうと思いました。」と書いてありました。
「夢中になってしまったんだろう」は読み手の感情ではないんですね。
- 面白かった
- 怖かった
- 悲しくなった
- 驚いた
まぁ、なんでもいいですが感情が動いたことを表現して欲しいなと感じました。
200文字に詰め込み過ぎ
200文字という文字数に対して、3つの全く異なるばめんについて書いていました。
場面がバラバラ過ぎて、まとまりがありません。
200文字っていざブログで書いてみようとするとものすごく少ない文字数です。
ひとつの見出しに対しても、大体200~300文字くらい書きますから、一瞬で書いてしまうくらいの文字数です。
そこに3つの場面は盛り込み過ぎです。
ひとつの場面とそれに対する感情だけでいいと思います。
たくさん書こうとするあまりに、めちゃくちゃになってしまう例ですね。
○○だと思いました。○○だと思いました。○○だと思いました。こんな3つの文章では何がいいたいのかよくわからなくなってしまいます。
本を読んだ人しか感想がわからない
最初娘が文章だけを見せてきたのですが、「注文の多い料理店」の内容を忘れてしまっている僕には、さっぱり何を書いているかわかりませんでした。
200文字という文字数の関係上、確かに読んだことのない人にまで届けるのは難しいなぁとは思います。
ただ、書いた文章は誰かに読んでもらうことを想定せねばなりません。
少なくとも先生は読むわけですし、みんなの前で発表することになるかもしれない。
そう思って書くなら初読の感想は、読んだことのない人にも伝わるように書いたほうがいいんじゃないかと感じました。
「注文の多い料理店」宮沢賢治著の初読の感想を書いてみる
200文字の制限の中で僕も初読の感想を書いてみます。
こんだけうんちくたれときながら、僕の文章も政界ではないでしょうが、これも練習です。
初読の感想1
お腹が空いて夢中になってしまうと周りが見えなくしまう状況がよく描かれている。注文の多い料理店は明らかに違和感のある言葉で、男たちを食べようと味付けをしているのだが、男たちは疑問にも思わず良い方向に解釈してしまう。先入観を持ってしまうと周りが見えなくなって、違和感を見逃してしまう。どんな状況であっても俯瞰的に物事を見ることが、騙されないために大事なことであると再認識できた。
初読の感想2
「注文の多い料理店」は現実と不思議な世界の境い目がどこにあるかを考えながら読むと面白い。犬たちが突然死んでしまったところも不思議な世界だったのか?気づいたときには洋服は脱いでいたわけだし、やはり本当に不思議な世界にいっていたのだろうか?現実世界と不思議な世界の行き来となるトリガーはどこだったのか?1回ではわからないので、もう一度読んでみたくなる作品だと思った。
初読の感想3
「注文の多い料理店」は言葉の使い方が、うまく読者を誘導している。お腹をすかせた男たちに【決してご遠慮はありません】【当軒は注文の多い料理店ですから、どうかそこはご承知ください】と少し違和感があるが、料理を出す側の注文のように表現している。自分が食べる側として注文していたと気づけた瞬間に、過去の言葉が一本に繋がる。伏線と回収に感じた爽快感を強く感じた瞬間だった。
「注文の多い料理店」宮沢賢治著の初読の感想:さいごに
初読の感想って、やっぱり初めて読んだからこその感情を大事にしたいですね。
3つも書いちゃいましたが、一番強く感じたのは3つ目の爽快感でした。
「ああ、注文してたのは食べるためだったのね。」って気づいた瞬間に、その前の注文をもう一度確認してみたくなります。
これが文章や日本語の面白さなのかもしれません。
国語の教科書にのるだけあるわ。