中村文則著の「教団X」を読みました。
X(旧Twitter)仲間がおもしろいと紹介してくれたので読んでみました。
しかし、トンデモナい分厚さ。
教団Xを読んでみた感想レビューをネタバレなしで紹介します!
「教団X」中村文則著を読んだ感想レビュー!ネタバレなし
「教団X」中村文則著を読んだ感想レビューをします!
気になった方はぜひ読んでみてくださいね。
序盤はかなり難解
教団Xは第一部と第二部で分かれています。
第一部の視点は楢崎という彼女が失踪した男の視点中心で進みます。
彼女がハマっていたかもしれない宗教施設に向かうことから物語はスタートします。
宗教、宇宙、物理学、量子、脳科学、仏教、哲学と、かなり難解な内容が含まれます。
宗教、神、占いといった非科学的なことは全く信じない僕ですが、神がいる前提ではなく宗教と脳科学をシンクロさせて哲学的な内容となってます。
小説を読み慣れない人は第一部で脱落するかもしれません。
複数の視点が入り乱れる
教団Xの難解さをさらに深めるのが、複数の視点での描写か挟まれることです。
これは誰の視点なのか?
名前の出てこないキャラクターの視点が突然挟まれて進行しますので混乱する場面も多いですね。
僕も読みながら、前に出てきた視点のキャラだと思い出し、遡って読むことが何度かありました。
誰だかわからない視点はあとで回収されます。
あ、この人の視点だったのねと。
かなり難しい技術なんじゃないかと感じました。
子どもには読ませられない
なかなかの性描写が描かれます。
マインドコントロールするために、ドロドロな感じの描写が多いですね。
男性大人の僕ですらエグいなぁと思って読んでましたから、女性が読むのもアレかもしれません。
子どもにはも読ませられないですかね。
こういう世界が本当にあるかもしれないと思うと、、って感じでした。
点と点が繋がる
後半になり、前半の伏線が回収されていきます。
「あぁこの人はここで出てくるのね」だったり、「この人コッチだったのかあー」みたいなサプライズがおもしろいです。
点と点がつながっていく感じが教団Xの醍醐味のひとつかもしれません。
生きることを考えさせられる
ドロドロの性描写やマインドコントロールといったダークな印象も多いのですが、生きることについて考えさせられる小説です。
宇宙、脳、環境、物理学、宗教など、さまざまな観点から、人間について分析していきます。
意識がヒトを動かしているのではなく、脳が動かしたあとに意識がついてくる。
1番近くで自分を見ている観客。
自分という物語を1番近くで見る。
それぞれに優劣などなく、精一杯にその物語を生きればいい。
んー、なるほど深いです。
さいごに
教団Xを読んでみた感想を記録しておきました。
最近はたくさん読んでるので、少しずつ読書レビューを上げたいと思います。
人生観、宗教観に興味がある方におすすめの1冊です!
おすすめ度⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎