僕はマンパワー商品を扱う会社の営業管理職です。
技術職は20人くらいいるんですが、完全にキャパオーバーしてしまってます。
今年度はとんでもないビッグプロジェクトの受注が内定しており、これ以上仕事が取れない状態になってしまいました。
マンパワー商品を扱う営業の限界を感じたので記録しておきます。
マンパワー商品とは
マンパワー商品とはどんな商品でしょうか?
マンパワー商品について考えてみましょう。
マンパワー商品とは
マンパワー商品とは人材が資本となるサービスです。
僕が扱っているのは測量のようなサービスです。
測量でいえば、2~3人で動きます。
人が動くことでお客さんの問題を解決させます。
物や人材のいらないサービスではなく、技術職がいないと全く成り立ちません。
建設業界は特に人手不足です。
なかなかブルーカラーの仕事に就きたいと思う人も減ってきているのが現状です。
マンパワー商品の限界
僕の会社でいうとすでに1年分の仕事量が見えていて、その仕事をこなすだけで手いっぱいとなっています。
それに加え、ほかにも依頼の仕事がありますので、可能な限り断らないようにしてうまく回す必要があります。
既存顧客の依頼すら断る必要がある状態なので、主体的になかなか営業できないのです。
営業職としては苦しいです。
目の前に仕事があるのに取りにいけない。
今までお世話になったお客さんの仕事をことわなきゃいけないかもしれない。
それがマンパワー商品です。
マンパワー商品は育てるのに時間がかかる
技術サービスなので育成までに非常に時間がかかります。
それなりに独り立ちできるまでに1年。
1人前と言えるところまで育てるのに3年。
それなのにやめていく社員。
そして、焦って採用した社員は指示通りできなくて独り立ちができない始末。
マンパワー商品は育てるのに時間がかかります。
20人いても、まともに稼働できるのは10人がいいところです。
そんな不安定な商品が営業が扱う商品の基盤であると、営業は苦しいんです。
マンパワー商品のメリット
それでもマンパワー商品にはメリットがあります。
マンパワー商品のメリットを解説します。
利益率が高いのはメリット
マンパワー商品はどれだけうまく回すかが勝負です。
社員はどれだけ働いても固定給なので、効率的に動かせば利益率は非常に高い商品になります。
2人を1日動かすと10万円位を目安に仕事を受注します。
技術職の原価でいえば5万くらいですからね。
もちろん営業経費や本社経緯費など色々必要ですが、1日10万円の完工を確保してフル稼働すれば利益率は非常に高いです。
仕事がパンクするということは、安い仕事は追わないでいけます。
高単価に特化して受けるので利益率はさらに高まります。
初期投資が少ないのはメリット
技術サービスは初期投資が非常に少ないのが特徴です。
人件費が資本ですが、大きな設備投資は不要です。
ですから会社設立20年くらいですが、毎年右肩上がりの数字です。
まだまだ市場は広いので人を採用する限り、拡大していくことができます。
仕事が取りたいのに取れない営業は苦しい
マンパワー商品はメリットも大きいのですが、営業からすると苦しいですね。
取りたいだけ取れる営業をやりたくなります。
取りたいだけ取れる営業
保険業界や不動産業界など、営業が仕事を取ることが取りたいだけ取れる営業がうらやましく感じます。
受注調整なんて不要で取れるだけ取ればいいんですから。
営業プレイヤーとしてもう一度やり直せるなら考えてみたいですね。
もちろん、取りたいだけ取れる営業は数字で顕著に評価されるので、厳しいことはわかるんですけどね。
半分ルート営業となってしまうと、この受注する喜びは失われてくるんです。
ガンガン取れる営業も楽しそうです。
目の前に仕事があるのに受注できない
営業職の本分は受注活動です。
目の前の仕事を受注するためにがんばるわけです。
でも、目の前の仕事を受注できないんです。
工程が厳しいから安い金額で見積もりは出せません。
高い金額で取れるとしても、取れない状況もあったりします。
10年間お世話になり続けた人の仕事を断ることもあったりします。
一度離れたお客さんを取り戻すのは非常に大変なことです。
この苦しい気持ちを抱えていることを、営業ではない人も理解してほしいものです。
マンパワーサービスの限界、仕事が取りたいのに取れない営業職の苦悩。さいごに
営業職って会社にいることが少なかったり、どこで何をしてるか分かりにくいんです。
メンタルがタフな人も多いので強くうつりますが、お客さんを失うことはホントにつらいんですよ。
マンパワー商品を扱う営業職の気持ちでした。
技術サービスの方は営業職の気持ちを少し知ってもらえると嬉しいです。
逆に技術職を暇にさせる営業には強く当たってください。
仕事を取ってきます。