何もしたくない。
1階の床で寝転んで目を瞑る。
上から呼ばれて、ハッとする。
「大丈夫?」
「うん」
「ベッドで寝たら?」
「うん」
ベッドで目を瞑り、30分ほどまどろんだ。
今までこんなことってほとんどなかったんだけどな。
張り詰めていた糸が緩むときがある。
自分にだけ向き合いたい。
妻のこと、息子のこと、娘のこと。
それぞれが何かしらの課題があり、僕が向き合ってしまう。
何で僕のように考えられないんだろう?
理屈で考えればわかる答えが、彼らにはわからないことがある。
人はロボットじゃない。
正解だとわかることでも正解通りの行動はできない。
そこに感情があるからだ。
僕が急に「何もしたくない」と思ったのも、僕に感情があったからなのかな。
人の課題は人の課題だ。
家族だけど僕の課題じゃない。
僕にできることを淡々とやるしかない。
思い通りにいかないことに感情を割いていたら、また何もしたくない気持ちが湧いてきそうだ。
僕の気持ちはここにしまっておこう。
こんな気持ちにはもうなりたくない。