「時給」って言葉があるからですかね。
お金がもらえるのは自分の時間を売っているからもらえるものと勘違いしている人がいます。
確かに誰でもできるような仕事をしてお金をもらっていれば、それは時間の対価と考えることもできます。
代わりはその人でなくたっていいんですから。
でも本当は違うんですよね。
時間を売っているわけではなく、価値を売っているんです。
どうしてその仕事でお金がもらえるのか?
これを考えてみることで仕事は面白くなりますよ。
【職業体験】お金の対価になっているのは何か?
子どもの中学校で職業体験をおこなうようです。
職業体験で何を学んでほしいかというと、お金の流れやその仕事がどんな価値を生み出しているか?
仕事の価値がどこにあるかを職業別に考えてみましょう。
コンビニの店員
コンビニの店員さんはだれからお金をもらっているでしょう?
コンビニの店員さんはお金を払ってくれるお客さんがいて、安く買って高く売ることで生まれた利益を給料としてもらっています。
時給1200円だとたら、1時間に1200円分の価値をあなたは提供しなければなりません。
いや、1200円では赤字なので2000円位の価値を生まなければ、コンビニは損をしてしまします。
店員さんはお客さんが買う物をバーコードでスキャンし、必要なお金のやり取りをします。
また、商品が少なくなれば補充したり、お店を使いやすくなるように整理したり掃除したりしています。
店員さんがいなければ、物が盗まれてしまうかもしれませんし、汚れていたらお客さんは来てくれなくなります。
2000円以上の利益がでるためには、1時間に1万円くらいのものが売れなければならないかもしれません。
そうやって考えると、1時間1万円売れなければコンビニとしては損してしまっているのです。
1人雇うということはそういうことです。
図書館で働く
図書館の仕事は誰からお金をもらっているのか?
図書館はみんなの税金です。
みんなが働いたウチの何%かは税金として徴収され、国・都道府県・市区町村がみんなのためになることにお金を使っています。
図書館もまた税金です。
ほとんどが市区町村が運営していて、市区町村で集まった税金から図書館が建築され、図書館で働く人の給料を払っています。
でも不思議だと思いませんか?
図書館って無料で本を貸し出したり、図書館内で勉強できたりしますが、誰も直接図書館にはお金を払っていないんです。
利用していない人だってたくさんいます。
図書館で働くということは、本の貸し出しを手伝ったり、返ってきた本を戻したりするわけですが、その仕事はどんな価値を生み出しているのか?
その価値によって誰がお金を払っているのか?
そんなことを考えながら働いてみると面白いでしょう。
営業の仕事
僕の仕事は営業です。
お客さんに電話をして、訪問の予約を取って、お客さんが必要そうなことで僕の会社ができることを探す。
そして、見積書を作成して、お客さんが望むサービスを提供する、お客さんが納得してくれたら請求書を発行して、お金を回収する。
そんな仕事が営業の仕事です。
スーパーやコンビニは場所に根差していて、お客さんに知ってもらってきてもらうことが大切です。
僕ら営業の仕事は、自らお客さんを探していくことです。
待っていてもお客さんは僕たちを見つけることができない。
そんな業界では自分達からお客さんを探さないといけないんです。
もちろんお客さんから無下にされて、もう間に合ってるからと冷たく断られることもあります。
お客さんが怒ってしまったので、謝りに行くこともあります。
お客さんから助かったと感謝されることもあります。
僕ら営業の仕事はお客さんに必要なサービスを提供して、お客さんから会社にお金を支払ってもらう。
そして給料としてお金をもらっているんです。
直接お客さんと関わって感謝してもらえることがあるのは、面白い仕事でもあるんですよ。
さいごに
中学生の子どもが職業体験を行うということで、お金の流れや誰に対してどんな価値を提供しているのかを考えてほしいと思っています。
お金は決して時間の対価なわけではありません。
価値への対価です。
そうやって考えると仕事はもっと面白くなりますので、職業体験は誰にどんな価値を提供しているのかを考えながらやってみて下さい。